蓄電システム
蓄電池の種類① 「特定負荷型」VS「全負荷型」
蓄電池は分電盤での接続の仕方により「特定負荷型」と「全負荷型」があります。
「特定負荷型」
あらかじめ分電盤の中から回路を選択しておき、もしもの停電時に使うことのできる箇所を決めておくタイプです。
例えば1階のリビング、キッチンの照明やコンセントを選んでおけば停電が発生した場合にはキッチンの冷蔵庫や電子レンジ、またリビングでテレビが見られるなどできますが、2階や玄関などの選んでない場所の電気は使用することができません。
そのため蓄電池を設置する際には、もしもの場合を想定して電気が使える場所を選定する必要があります。
「全負荷型」
もしもの場合でも家中の電気を全て使用できるまるごとバックアップタイプのため、蓄電池の設置時に使える場所を選定する必要がありません。
最近の「全負荷型」の蓄電池の中には機能が良くなりエコキュートやIHクッキングヒーター、エアコンまで使用できるタイプが発売され停電時でも普段の生活と変わらない使い方ができるようになりました。
蓄電池の種類② 「ハイブリッド型」VS 単機能型」
蓄電池はパワーコンディショナーの方式により「ハイブリッド型」と「単機能型」があります。
「ハイブリッド型」
ハイブリッド型は、蓄電池のパワーコンディショナーと太陽光発電のパワーコンディショナーが一体となっています。
発電した直流電気をそのまま貯めるため、変換ロスが発生しません。
停電時も太陽光発電を使いながら、蓄電池へ電気をしっかりためることができます。
太陽光発電とあわせて新規に設置する場合や太陽光発電システムを設置してから、10~15年以上が経過してPCSの交換時期(保証が切れる時期)と重なる場合、ハイブリッド型がオススメです。
既設の太陽光発電システムに組み合わせて(パワーコンディショナーを入れ替えて)使用する場合、太陽光発電システムの保証は切れてしまいます。
単機能型よりも導入コストは高い傾向にあります。
「単機能型」
単機能型は、太陽光発電のパワーコンディショナーと蓄電池のパワーコンディショナーが独立しています。
太陽光発電を設置しないで単体でも使用可能です。
発電した電気を一旦交流に変換したあと、直流に戻して貯めるため、変換ロスが生じます。
一般的な単機能型は、停電時に太陽光発電を使いたい場合、自立運転出力1.5kWのうち自家消費した残りの分からしか充電できません。
なかには、独自のシステム制御により、発電電力を蓄電池を経由させることで、通常時と同様に太陽光発電システムを稼働させることができ、太陽光発電システムを無駄なく利用できるものもあります。
既設の太陽光発電システムのパワーコンディショナーをそのまま利用するため、太陽光発電システムの保証はそのまま残ります。
太陽光発電システムのパワーコンディショナーはいずれ交換が必要となります。
ハイブリッド型よりも導入コストが低い傾向にあります。
塩害について
奄美大島は塩害、または重塩害地域です。
下記のように、メーカー毎に塩害、重塩害の判断基準は、若干異なります。
A社:海岸線から250m以内は重塩害地域、他は塩害地域
B社:島全体が重塩害地域
機能的にオススメしたい蓄電池でも、塩害仕様ではない蓄電池は、
メーカーが設置を認めない場合や設置は自己責任(故障時の保証が無い)の場合があります。
弊社ではアフターフォローも考えて、メーカーの設置基準にしたがい、塩害、重塩害地域に設置可能な製品だけを取り扱いします。